A3-1英語学習の順序

1.英語学習の順序

受験レベルの英語力を短期間でつけるには、ベストな順序が決まっています。
以下は一般的な教材を使う場合で、青沼ではどのような教材をどう使うかは各項目で紹介します。

1) 単語

最初にやるべきは単語です。
なぜならば、「英語力=単語力」だからです。
他の分野は短期間で身に付けることもできますが、単語の習得には膨大な時間がかかるからです。
単語はすべての英語の分野の基礎なので、最初に単語集を最低1巡することで、文法や長文で出てきた単語を調べる時間を減らすことができます。もちろん、1巡したところで、半分も身に付きませんので、他の勉強と並行しながら入試まで何回も繰り返します。

2) 文法と熟語

次にやるのは文法と熟語です。
この2つは密接につながっているので、同時にやることで相乗効果が生まれます。
文法は1000題くらいの問題集を完璧になるまで何巡もしましょう。
これは8月31日までに完了しなければいけません。
熟語もそれまでに完了しているのが理想ですが、覚え切れない人は入試まで何回も繰り返します。

3) 構文解析

この段階でようやく長文に入る準備ができます。
最初に正確に英文を読む訓練である構文解析をやりましょう。
英文の構造がわかりやすく解説されている英文解釈の問題集を1冊やるのがお勧めです。
これはたくさんやるよりも数は30題程度でも、ポイントが絞られているものがお勧めです。
単語と文法ができているので、後はそれをどう利用して読むのかという考え方を身に付けていきます。

4) 長文総合問題

長文は100題は解きましょう。
そのときに重要なのが、目的を持って解くことです。
目的は主にA) 内容把握力 B) 解答力 C) 時間短縮 があり、A)B)とC)を同時にやることはできません。
A)では辞書に頼らずに自分で対応関係や語源から難語を処理したり、情報価値判断をしたりしながら読みます。
B)では、根拠をもって答え、間違えていた場合は原因を追究し、書き留めておかなければなりません。
C)はA)B)ができた上で、時間を計って解答をします。思い切り速く解きますが、採点後、もっと時間を短縮できなかったか研究するのが大事です。

5) 作文・リスニング

最終段階が作文とリスニングです。
文法や熟語が完成されていないのに作文に取りかかるのは愚かですし、英文を左から右に一度読んだだけで英語のまま理解できない人がリスニングをしてもわかるわけはありません。
作文は添削が理想ですが、してもらえない人は自分で問題集の解答を見たり、辞書やネットで調べて正しい表現を身に付けていきましょう。リスニングは過去問の英文を1.5~2倍速で毎日聴くのがよいです。
以上のように、英語力をつけるには効率のよい順序があります。
これを知らずに、苦手だからといって、早い時期から長文や作文やリスニングに手を出しても空回りするばかりです。
正しい順序で効率よく身に付けていけば、英語は10カ月で完成できるものです。